長岡亮介数学勉強会「A History of Abstract Algebra by I.Kleiner」 第2回(p2-3)

レポート https://akasakas.cool/wp-content/uploads/2020/05/第2回1.2-The-Greeks20190313勉強会.pdf

音声 https://anchor.fm/tecum/episodes/23-4-5A-History-of-Abstract-Algebra-by-I-Kleiner-p2-8-edab94 (p2-3)のみです

1 History of Classical Algebra
1.2 The Greeks 古代ギリシャ

Euclid(ユークリッド/エウクレイデス)は、古代ギリシャBC300年頃の数学者で、「Elements(原論)」の著者であり、「幾何学の父」と称される。このユークリッド幾何学は19世紀末から20世紀初頭まで使われてきた。

ギリシャ代数学の業績はDiophantus’ Arithmetica (ディオファントスの数論)である。200年頃の人だからユークリッドの時代から500年以上経っている。ディオファントスは、代数で記号を導入した。3とか5とか数で表現してきたものが、xを使って方程式を扱うことになる。これが代数学の最初の大きな出会いになる。
Diophantusの代数学
(a) 二つの基本的ルール。一方の辺から他方の辺へ移行する際のルール、式の両辺から同一の項を消去するルール。移行するときはプラスマイナスが変わる、同一のものは消していいということ。
(b) 未知数の負ベキの定義をした。そして、指数法則を明確にした。
(c) 負係数の演算についていくつかの諸規則を述べている。例えば、マイナスにマイナスをかけた時はプラスになる。
(d) 古代ギリシャの伝統の鎖から離れていた。

x^3 −2x^2 +10x −1 = 5 をギリシャ文字で表すことはクイズのようで、手間がかかるが楽しい。
ςシグマは未知数(ζゼータではない)、Φファイは引き算、Īōイオシグマは等しいという相当性、Δσ (デルタの上付きシグマ)は未知数の平方、Κσ(カッパの右肩シグマ)は立方、などなど。


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